ノッルの雑記

人生ポケモン

【日記】面白すぎアニメ ポケットモンスター リコとロイの旅立ち編感想

ご閲覧いただきありがとうございます。

2023年3月大先輩サトシがフェードアウトして始まった新シリーズの第一幕、「リコとロイの旅立ち編」が先日完結しました。
どれどれ最初の数話くらいは見てやるか…と思って見始めたら想像をゆうに超える面白さで、今では毎週リアタイ視聴するくらい楽しみなアニメになってしまいました。そんな今のアニポケの魅力を備忘録として要素ごとにまとめてみました。

 

引き込まれるストーリーと演出

リコがセキエイ学園に入学し、ニャオハと絆を深める所からスタート…したと思いきやリコ(のペンダント)を狙う謎のイケメンが学校に乗り込み、突如現れた別のイケメンがリコを攫う急展開へ。
この時点で従来アニポケらしくなさすぎる展開で驚きの連続だったが、イケメン同士のの戦いにリコが巻き込まれて絶体絶命…な所でペンダントからテラパゴス(っぽいの)が登場。藍の円盤の発売が決定したすぐ後で謎に包まれた存在だったので、ゲームとアニメのメディアミックスで徐々に謎が紐解いていく展開でワクワク感が高まった。
しかもこれをリコの紹介も含めた上でここまでが1話目という密度の濃さだったので、一気に引き込まれてしまった。

イケメンは後に悪の組織のアメジオと味方のフリードであると分かり、この二人のバトルが頻発するのだがとにかくバトルシーンの演出が凄い。
これに関しては見ろとしか言えないが、一章最終話の砕ける鎧で素早くなったソウブレイズのサイコカッターを悪テラスタルで無効化し、テラバーストで反撃するシーンはアニメでありながらゲーム原作らしい演出でもあってアツかった。
またフリードの相棒のキャプテンピカチュウはサトピカと違って物理主体で戦っており、特にボルテッカーが使えるのが衝撃的だった。再びアニメでボルテッカーを拝めるとは思っていなかったのでおっさん歓喜である。

とここまでアツいシーンばかり語ってきたがそればっかりでもなく、後述するが登場人物ごとに異なった向き合い方でポケモンと仲を深めており、今までのアニポケが大切にしてきた部分もしっかり残っているなあと感じさせてくれるシーンも多い。これがあるから今のシリーズも好きだと思えるのだろう。

"今の"子供たちに向けたメッセージ性

主人公にあたる子供たちがリコ、ロイ、子供枠で考えるならドットも含め3人いるが、この3人=今の子供たちの多様性を示しているように思える。

まずリコが何よりの現代っ子。性格は典型的な内気で、前述のストーリーで自分を物語のヒロインみたいだと自覚し出したり、冒険に出る都合上授業はリモートで受けていたり、ネット配信者のぐるみんを推しており、その推しにコメントを拾われて赤面したりと、時代背景が現代も現代でかなり共感性の高いキャラである。
そんなリコも冒険に踏み出したことで殻が破れ、カブの助言もあって元々持ち合わせていた優しさを活かすトレーナーへと成長する。気まぐれで嫉妬深いニャオハをなだめたり、強い感情が苦手なミブリムと仲良くなれたり、襲ってきたガラルファイヤーにすら手を差し伸べたりと、「優しさ」や「気遣い」を伸ばすことの大切さを教えてくれる、まさに今の子供たち向けの新しい主人公だと受け取れる。

一方ロイはリコと打って変わって、自分の歌に自信がないホゲータと一緒に歌ったり、飛ぶのが苦手なカイデンを頭に乗せて風を受ける練習をしたりと、たいあたりでポケモンに向き合う王道主人公。
後継サトシだと勝手に思っているが、こういうロイのような主人公とリコとの対比で、より従来のアニポケの良さ、今のアニポケの良さの双方が強調されていると思う。

またドットは主人公からは一歩引いた存在だが、まさかのリコが推しているぐるみんの中の人という関係性。しかもナンジャモが師というおまけ付き。機械いじり得意な他ポケモンの知識が長けている反面、基本引きこもっているのでバトルなどの実践経験には乏しかったが、リコの丁寧な歩み寄りによって徐々に心が開き、外に出てバトルをすることになったり、仲間たちとも交流するようになる。
今でこそドットのような子供たちは多いだろうが、実体験を大切にしてほしいというメッセージ性でもあるのかもしれない。

この3人だからこそサトシという成熟した人格者では描き切れなくなっていた、少年少女の成長という王道子供向けアニメへの原点回帰を可能にしてくれたし、今のアニポケのならではの良さを創出していると強く感じる。

大人側の苦悩の描写

そんな少年少女の旅を大人であるライジンボルテッカーズが日々支える構図になっていて、それもまた従来アニポケからすると異例なのだが、この大人たちが今のアニポケの色をより濃くしている。

大人代表のフリードは元々博士としてポケモンを研究することの楽しさに限界を感じ、怠惰な日々を送っていた過去があったが、同じく研究者であるリコの母にボルテッカーで空を飛ぼうとする野生のピカチュウを紹介され、感化されたフリードはキャプテンピカチュウとともに空の旅をすることを決意した(ちなみにこの回の作画良すぎて鳥肌立った)。
今までも癖のある博士は多かったが、博士としての挫折を経験し、旅に出て自由に知的好奇心を満たそうとする大人をというのはなかなか居なかった存在だろう。挙句の果てに報連相が絶望的にできないという大人らしからぬ属性も持ち合わせている。

タケシ枠のマードックはドットの叔父で、引きこもりがちなドットを心配する保護者的な立場だが、リコのドットへの歩み寄りなどもあって徐々に距離を詰められるようになる。
また過去にすれ違いで同じパティシエだった友人とすれ違い、仲違いをしていたがこれもリコの歩み寄りによって2人のすれ違いが解決し、仲直りしたことがあった。

過去編をがっつり描写したのは今のところこの2人だけだが、大人側にも色んな苦悩があって、実は子供と対等な存在であるということを子供たちに伝えられるし、大人側も大人として共感できる要素が詰まっていると感じた。

回を追うごとに魅力が増す敵陣衛

初回から出てきたアメジオは悪側ではあるが、勝負をする時は必ず一体一でやり合ったり、定期的に挑発的な態度を取るフリードにイラついていたりとどっちが味方か分からないほど真面目であり、見る度にカワイイなコイツ…となる。

好きすぎて自引きするまでポケモンパン食った

今の所ライバル関係らしい関係がアメジオとフリードくらいで、この2人の関係性や超作画で描かれるバトルがアツい所。

他にも催眠でリコの大事なもの(ペンダント)を奪うデータキャラのスピネル、CV大谷育江でありながらピカチュウと対峙してブチ切れるメスガキのサンゴなど、これから個性豊かな他の幹部たちの出番も増えそうで楽しみである。

また敵陣営のエクスプローラーズはリコの祖母との因縁(?)があり、単なる悪の組織では無さそうなのも気になる。

総評

大先輩サトシとは別路線をしっかりと歩んでいながら、「子供たちに見せたい内容」と「ポケモンシリーズの良さを伝える」の2点を抑えており、それでいてポケモンファンの大人が見ても面白い内容・引き込まれる作画に仕上げていて、要するに

面白い!!!ポケモン最高!!!

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!